1. 型枠と養生 — 一棟分でも"工場"が必要
RC住宅は現場で巨大な型枠を組み、鉄筋を編み、生コンを流し込み、4週間養生して脱型します。型枠材・サポート・支保工だけで坪あたり15〜20万円。住宅規模では量産効果が効きにくいのが致命的です。
2. 鉄筋と配筋 — 耐震基準が世界トップクラス
日本は震度6〜7に耐える設計が義務化。鉄筋使用量は欧米住宅の1.3〜1.8倍。さらに配筋の手間が増え、結局「材料費 + 人件費」の両方が膨らみます。
3. コンクリート品質 — 設計基準強度24〜30N/mm²
欧米の住宅用は18〜21N/mm²が一般的なのに対し、日本邸宅は24〜30N/mm²の高強度コンクリートが標準。+5〜10%の材料費。さらに「夏期・冬期割増」も発生します。
4. 構造判定 — RCは構造計算適合性判定が必須
木造2階建てなら省略できる構造計算が、RC造では適合性判定(ピア・チェック)まで義務付け。設計時間 + 申請費 + 工期に+1〜2ヶ月、合計コスト+200〜400万円。
5. 職人の人件費
RC住宅では型枠大工・鉄筋工・左官・打設工が必須。木造住宅より多種多様な職方が現場に入るため、段取り・養生・休工日が増え、結果として人件費が嵩みます。日本の職人賃金は年々上昇中。
6. 防水と仕上げ
RCはそのままでは雨を弾けません。外断熱+通気層+防水+塗装の多層構成で坪あたり+8〜12万円。屋上を陸屋根にする場合、防水のメンテも将来コストに乗ります。
坪単価150万円の内訳例(40坪RC邸宅)
| 仮設・基礎 | 14% |
| 躯体(鉄筋・型枠・コンクリート) | 32% |
| 外装・防水 | 10% |
| 内装・建具 | 18% |
| 設備(電気・空調・給排水) | 16% |
| 諸経費・現場管理 | 10% |
「RCは高いから諦める」ではなく、「どこに金を払い、どこを削るか」を分解してから判断できると、20〜30%のコスト最適化が見えてきます。